エロゲ、ノベルゲ英語学習最強ツール仮説

エロゲ、ノベルゲ好きオタクの語学実験記

Crystalline 感想

20本目の英語エロゲ、ノベルゲ:Crystallineをクリアしました!

 

Steamストアページ

store.steampowered.com

 

 

評価
満足度 80
英文難易度 D(やや難)

 

カナダの同人メーカーPixelFadeの作品です。
実は同メーカーの過去作ACE Academyも2年ほど前にSteamで購入しプレイしたことがあるのですが、当時の自分の英語力では読み進めていくのが苦しく、途中で挫折しました。しかし確実にレベルが上がった今なら行けるだろうと思い、本作Crystallineに挑み、無事完走することができました。そのうちACE Academyにも再チャレンジしようと思います。

 

さて本作ですが、内容は一言で言えば、昔のRPGビジュアルノベルに仕立て再現した、といった趣です。プロット自体はシンプルです。なので伏線回収や意外展開による強烈な揺さぶりはないのですが、本作の魅力はキャラクター同士の掛け合いや、冒険の進行を通して変化していく関係性にあります。また選択肢がかなり豊富なので、選択肢に応じて各キャラクターが豊かな反応を返してくれます。そして一見何を選んでも結局は一本道だしどれを選んでも同じか…と思いきや実は後半の展開やエンディング分岐に影響する選択肢も少なくなく、実際エンディングはなんと8つあります。

私はたまたま最初にtrue endingに入ることができました。…むしろその余韻が満足すぎて他のエンディングに入る気がせず、そのまま終了することにしました。


上述の通り、決していわゆるシナリオゲーではないのですが、生き生きとしたキャラの掛け合い、それが英語であることの新鮮さ、声優の演技のうまさ(サブキャラ、モブキャラにもしっかり声が充てられている)、豊富な選択肢、さらに立ち絵が動く演出(下手なE-moteより動く)などにより十分な満足度を与えてくれる作品でした。


この作品のお陰で、今後RPGをやる時はキャラの掛け合いを妄想しながら楽しむという選択肢が手に入った気がします笑

 

 

キャラクターはみんな本当に魅力的でした。

メインキャラクターだと特にAmeliaとZackが好きでしたね。

 

Ameliaは可愛い見た目と裏腹に常に冷静で抑揚のないAIみたいな喋り方をするのがツボりました。

神童という設定らしく、めったに感情を出さず、話すときは毎回科学の教科書が話しているかのような隙の無さだけど、たまに年相応の振る舞いや感情が出た時は普段の挙措とのギャップもあり萌えます。日本のエロゲ界クリエイターなら迷わずヒロイン枠に入れた上でせっせとHシーンを設けるだろうことはほぼ確実だが、前作ACE Academyでも妹キャラはしっかり攻略不能にしているPixelFadeは、今回もしっかり常識という鉄の壁をフィクション中でもキープしてきました。つまり攻略不能です


Zackもまたいいキャラ。主人公と並ぶパーティ内の男キャラなのですがとにかくいい味を出しています。
寡黙で無愛想な傭兵…というのが基本的な特徴なのですが、ストーリーが進むにつれて主人公や他メンバーに心を開いていく過程が見ていて微笑ましすぎる。戦闘では活躍するし、恋愛面でも見せ場があり(ネタバレ失礼)、しっかり個としてリスペクトされた造形になっています。
主人公を引き立てるために汚れ役を課せられた男友人キャラに食傷気味ならばこのZackはきっと好感が持てるでしょう。


ちなみに主人公が結ばれることができるのはLeannaだけです。
Leannaも凄く魅力的なキャラです。魅力的なキャラというかもう単純にその容姿はもちろん、人格、性格の安定感が凄まじくtoo good to be true的な感じのキャラですね。

 

 

という感じで"Crystalline"楽しめました!! 

…でも正直楽しめた理由には、本作が英語圏クリエイターによる英語作品だったから、的な要素が大きいかなとも思っています。
多分日本語で同じコンセプトの物だったら目新しさに欠けていて某批評空間だと70点行くかどうかという感じかなとも思ったり。
そんな意味でも英語でノベルゲをやる意義を改めて感じますね。